レンタルサーバーやSSL関係のお役立ちコラム

さくらのホームページ教室

【初心者】ホームページ公開までの流れを説明します

初心者の方に向けて、ホームページの公開方法を解説します!

そもそもホームページとは? 

厳密には、Webブラウザで表示する個々のページのことをWebページ、ひとまとまりにWebページが集まったものをWebサイトと呼びます。ホームページという言葉は、本来はWebブラウザを起動したときに最初に表示されるページ(スタートページ)やWebサイトのトップページのことを指す用語でした。 

しかし、一般的にWebサイトをホームページと呼んでいる事も多くありますので、本記事でもそれにならってWebページやWebサイトのことをホームページと呼ぶことにします。 

ホームページの公開方法とは  

ホームページの公開方法は、大別して2種類の方法があります。  
ひとつ目は、レンタルサーバーに代表されるサーバーを契約し、ホームページ制作ソフトなどを用いてホームページのデータをサーバーにアップロードする方法です。WordPressを導入する場合もこちらに該当します。  ふたつ目は、Wix に代表されるブラウザ上のマウス操作でホームページを作成・公開できるサービスを利用する方法です。

今回は前者をご紹介します。 

レンタルサーバーとは? 

先ほど、レンタルサーバーという言葉が出てきました。 
サーバーとは何かを簡単に説明すると、インターネットに接続した他のコンピュータに対し、 サーバーが持っているサービスやデータなどを提供するコンピュータのことを言います。 よく使われる例えは土地と建物の関係になりまして、サーバーは目に見えないネット上の土地であり、ホームページはその上に立つ家といったイメージですね。 

詳しくは下記の記事で詳しく紹介しています。 

公開するために何が必要なの? 

サーバー以外に必要なもののチェックリストを作成してみました。もし、分からない用語があれば、こちらの用語集を確認してみましょう。各項目は順番に解説していきます。 

必要なもの説明
公開用のデータ 公開するホームページのデータ(HTMLやCSS、画像や掲載内容など)は予め準備しておきましょう。 
サーバー パソコンに保存してあるホームページのデータをインターネット上で公開するために必要になります。 
ドメイン ご自身のホームページのURLになります。 
SSL証明書 ホームページを見ている人とサーバーの通信を暗号化して保護する仕組みです。 
FTPクライアントソフト パソコンからサーバーにデータをアップロード(転送)する為に必要なソフトです。 

公開用のデータについて 

まずはホームページとして公開するためのデータが必要です。パソコンなどでHTMLやCSS、画像、掲載内容を準備しておきましょう。WordPressといったCMSを導入される方も予め掲載内容を準備しておくと公開がスムーズです。  

サーバーについて 

パソコンの中にあるデータはインターネット上からアクセス出来ないので、レンタルサーバー等を契約し、パソコン上にあるデータをサーバーにアップロードする必要があります。サーバーについては先ほどご紹介した記事で詳しく解説しています。色々書いていますが、メールの利用とホームページの公開を行いたい場合、レンタルサーバーで正直十分です。 

1点注意点ですが、契約時に送付されたメールの内容は絶対紛失しないようにしましょう。  
不意に消してしまう事故も怖いので、パソコン上に保存しておいたり、ノートなど物理的なものに書き写しておくなど、保険を掛けておくとより良いです。どちらの場合もパスワードの管理は十分ご留意ください。 

ドメインについて  

ドメインはインターネット上の住所に例えられ、「https://example.com」の場合では太字部分がドメインになります。後ろの「.com」部分をTLD(トップレベルドメイン)といい、「.jp」や「.net」などが代表的なものになります。 

「example」の部分は任意の文字列を指定して取得することができ、そうして取得されたドメインは「独自ドメイン」と呼ばれます。ただドメイン名は先着順なので、欲しいドメイン名が使われてしまっている場合もあるので注意が必要です。予めいくつか代替案を考えておくと良いですね。 

ドメインの選び方  

ドメインの種類は沢山ありますが、「.com」や「.net」など世界中の誰でも取得出来るドメインと、日本国内に住所を持つ個人や組織しか取得できない「.jp」、さらに1組織に1ドメインしか取得できない「.co.jp」や大学・学校法人のための「.ac.jp」など取得に条件や制限のあるドメインが存在します。  

個人用途なら比較的自由に選んで良いのですが、企業の場合は国内企業である信頼性をアピールするために「.co.jp」「.jp」の利用もおすすめです。 また、安価なドメインはフィッシングサイトなどで利用されるケースが多いのですが、だからといって.jpだから絶対安心というわけではありません。  

独自ドメインのメリット 

さくらのレンタルサーバを契約すると「●●●.sakura.ne.jp」といったドメインが無料で使えるようになりますが、基本的には独自ドメインの取得をおすすめしています。 

例を挙げると、ドメイン名でご自身の企業名やサービスを表現できる効果がある他、SEO評価もドメインに集約されるためサーバーの引っ越しを行ってもSEOの評価に影響しにくいなどのメリットがあります。途中から独自ドメインに切り替えても良いのですが、そこまで高額なものでもありませんので、特にビジネス用途であればホームページ開設当初から独自ドメインの利用がやはりおすすめです。 

ドメインは契約更新を忘れずに  

取得したドメインの契約更新を忘れずに行いましょう。更新し忘れたドメインは一定の猶予期間の後に失効してしまいます。失効したドメインはまた売りにだされるので他者に取得されてしまう可能性があります。 実際、2023年9月にNTTドコモが所有していたドメインが失効後、中古ドメインのオークションに掛けられるニュースが話題になりましたね。 ホームページの規模の大小に関わらず、一度取得したドメインは最後まで所有しておく心構えが必要です。 

SSL証明書  

SSL証明書とは、ホームページを見ている人とサーバー間の通信を保護する仕組みです。  

保護されているホームページのURLは「https:」とhttpの後ろにsが入っているので容易に見分ける事ができます。 必要性の部分ですが、入力フォームの内容を平文(暗号化していない状態)で送信させると悪意のある第三者に盗聴されてしまう危険性があります。 また、Google検索ではSSL証明書でサイトを保護するとSEO評価を優遇する措置が取られていることもあり、これから公開されるホームページはSSL証明書で保護(https化)は確実に行っておきましょう。  さくらのレンタルサーバであればLet’s Encryptと言う無料のSSL証明書がご利用可能です。  

その他、様々なSSL証明書を取り扱っておりますので必要に応じてご購入ください。 コーポレートサイトやECサイトの信頼性を高めたい理由でEV証明書のご利用もおすすめです。 

FTPクライアントソフト  

FTPクライアントソフトとは、パソコン上にあるデータをお使いのサーバーにアップロードする為に必要なソフトです。Windowsなら「FFFTP」「WinSCP」、Macなら「FileZilla」が有名かと思います。 さくらのレンタルサーバでは、コントロールパネルの「ファイルマネージャー」から同様の操作が可能ですが、ソフトの方が使い勝手が良いので導入しておきましょう。  

FTPソフトの設定が分からない場合  

FTPソフトを使用するには、接続先のFTPサーバーをはじめとした各種設定を行う必要があります。 レンタルサーバーを契約していればFTPアカウント等、必要な情報が一式送られているはずですので契約時のメール等を見返してみましょう。 さくらのレンタルサーバの場合は、お申し込み時に送信している「仮登録完了のお知らせ」メールを探してみてください。 

ホームページを公開してみよう 

必要なものの準備が出来たらホームページを公開してみましょう。 手順としては以下の通りで進めていきます。 

  1. サーバーの管理画面にログイン 
  2. FTPクライアントソフトを利用してサーバーへのアップロードテスト
  3. ドメインの設定  
  4. ホームページのアップロード
  5. SSLの設定  

1.サーバーの管理画面にログイン 

まずはサーバーのコントロールパネルにログインして、サービスの申し込みが正常に手続きできているか確認をしましょう。 下記の動画でもお申込み後〜コントロールパネルログインまでの流れをご覧いただけます。

2.FTPクライアントソフトを利用してサーバーへのアップロードテスト 

次はサーバーへデータをアップロードが出来るかどうかのテストを行います。
いきなりホームページのデータをアップロードしても良いのですが、問題が発生した際の切り分けが出来なくなるのでまずはテストを行うことをおすすめします。 FTPソフトに入力するFTP情報は、さくらのレンタルサーバであれば「仮登録完了のお知らせ」に記載してあります。 

設定が終わったら何かテストとしてデータ(HTMLファイルや画像)をアップロードしてみましょう。初期ドメイン(http://●●●.sakura.ne.jp/)の後ろにアップロードしたファイル名をつけてブラウザでアクセスして、無事表示できればOKです。 

データをアップロードする場所は良く確認を 

レンタルサーバーをご利用の場合、ホームページのデータをアップロードする場所が決められていることが多いので事前に確認をしておきましょう。場所を間違うとページが表示されない等が発生しますのでご注意ください。 
さくらのレンタルサーバの場合は「www」フォルダの中にアップロードしますが、他社だと「html」フォルダになるなど、違いがあります。 

3.ドメインの設定  

取得したドメインを設定していきます。 ドメインの設定方法ですが、さくらインターネットで取得しているか、他社で取得しているかで作業が変わってきます。

さくらインターネットで取得している場合  

弊社で取得している場合、設定が非常に簡単に終わります。 コントロールパネルから使いたいドメインをクリックで選ぶだけです。設定してから実際に反映されるまで数時間から48時間程度、時間が掛かるのでお待ち下さい。  
・さくらインターネットで取得・管理中のドメインを設定したい

他社で取得している場合  

他社で取得している場合、取得元のドメイン管理画面にアクセスして、ネームサーバ情報を弊社指定のネームサーバに変更を行っていただく必要があります。こちらも設定してから実際に反映されるまで数時間から48時間程度、時間が掛かるのでしばらくお待ち下さい。 
・他社で取得・管理中のドメインを設定したい 

マルチドメインの設定  

ドメインの追加ができたらマルチドメインの設定も行っていきましょう。  
マルチドメイン設定を行う事で1つのサーバーで複数のホームページを運用できるようになります。ここで設定するのは今回利用するドメインはサーバー上のどのフォルダを参照するかといった内容です。数が増えると煩雑になるので分かりやすい名前にするのが良いかと思います。
マルチドメインを設定したい

4.ホームページのアップロード  

前項のマルチドメイン設定で割り当てたフォルダに対してホームページのデータをアップロードしていきましょう。ブラウザにドメインを入力し、準備してあるホームページのデータ通りに表示されれば公開完了です!  
エラーが出る場合は下記のページもご参考ください  
ファイル転送(FTP)のエラーメッセージを知りたい
ウェブページのエラーメッセージを知りたい

5.SSLの設定 

近年ではホームページのSSL化は必須となっていますので、同時に作業してしまいましょう。  今回は独自ドメインを利用しているので無料SSLのLet’s Encryptを利用する場合をご説明します。下記のドキュメントと、設定手順の動画もありますのでご覧ください。  
無料SSL(Let’s Encrypt)を設定したい

SSLに伴う設定について 

SSLが設定できたら「http://」を「https://」に打ち替えてアクセスしてみましょう。問題なくサイト表示できていればOKです。 ただ作業はこれだけでは終わりません。今のままだと「http://」と「https://」両方アクセス出来てしまうのですが、運用やSEOの観点から良くありません。  なので、「http://」でアクセスされた場合に自動的に「https://」へと転送する仕組みを導入します。  

本来ならば「.htaccess」を作成しリダイレクトの記述を行うのですが、コントロールパネルよりHTTPS転送設定を行っていただくことで簡単に設定が完了します。  設定後、「http://」でアクセスした際に自動的に「https://」へURLが変わっていれば設定完了です。 
ドメインリダイレクトを設定したい

お疲れさまでした!これで公開が完了です。 

多くの作業お疲れさまでした! これでホームページの公開が完了です!

さらに速く、快適になった「さくらのレンタルサーバ」

2022年2月16日より、SSD化をはじめとした機材の刷新によって当社従来サーバーと比較して5倍の高速化を実現した新サーバーを提供開始しました。WordPressといったCMSも快適に動作します。

執筆 尾崎 翔一

さくらインターネットでWebマーケティングを担当。 サイト運用中の方にも役立つような記事も書いていきたいと思います。

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